騰落率ランキング:先週の注目銘柄と今週の展望
先週、日経平均とTOPIXがそろって史上最高値を更新する中、株式市場ではさまざまな動きが見られました。特にアメリカ大統領選挙でトランプ氏が優位との見方が強まり、彼の政策で恩恵を受けそうなコモディティ関連株が注目されました。本記事では、先週の騰落率ランキングを振り返り、注目銘柄の動向と今週の相場展望について解説します。
騰落率ランキング:先週の値上がり銘柄
1位:アインHD
アインHDは先週の値下がりランキングで1位となりました。同社はインテリア雑貨のフランフランの全株式を500億円で取得することを発表しましたが、小売分野の拡大が想定外であり、利益貢献が小さいと見られたことから株価が急落しました。
2位:三菱重工業
三菱重工業は先週の値上がり率で2位となりました。専門家は「世界的に緊張が高まる中で米軍の地対空ミサイル、パトリオットを共同生産する案が浮上し、防衛産業に対する注目度が高まっている。トランプ大統領が再登場すると日本の防衛費のさらなる積み増しを要求してくるとみられ、防衛関連株でもある同社も大幅高となった」と述べています。
5位:三越伊勢丹HD
三越伊勢丹HDは、円安の進行によるインバウンド消費の拡大から買いが広がり、先週の値上がり銘柄5位にランクインしました。
騰落率ランキング:先週の値下がり銘柄
1位:パルプ・紙セクター
先週の値下がり率1位はパルプ・紙セクターでした。原油などの原材料価格が高騰し、円安が進んでいることから業績が圧迫されるとの懸念が強まりました。
5位:レーザーテック
レーザーテックは不正会計の疑いが指摘され、急落しました。CFOの交代を発表したことで、さらに思惑的な売りが広がりました。
今週の相場展望
和キャピタルの村松一之さんは、今週の日経平均株価について「もみ合いながらも上値を試す展開を予想する」と述べています。特に8日と10日にETFの分配金捻出に伴う売りが出ることが予想されるものの、日本の実質金利が大幅にマイナスとなっているため、日本株に対する投資ニーズは強く、売り物をこなしつつ上昇基調を維持すると予想しています。
注目ポイント
- ETFの分配金捻出:8日と10日に売りが出ることが予想されるが、市場はこれを織り込んでいる。
- アメリカのCPI発表:木曜日に発表されるCPIが注目されており、インフレ率の低下が鈍い場合、アメリカの金利が上昇し、円安が進むリスクがある。
結論
先週の株式市場は、日経平均とTOPIXが史上最高値を更新し、トランプ氏の優位性が市場に影響を与えました。今週も引き続き、ETFの分配金捻出やアメリカのCPI発表が注目されます。特に日本の実質金利が大幅にマイナスとなっている中で、日本株に対する投資ニーズが強く、上昇基調を維持する可能性が高いです。