後場に注目すべき3つのポイント ~ 半導体株上昇し取引時間中の史上最高値を更新
はじめに
2024年7月9日の東京株式市場において、後場の取引では以下の3つのポイントに注目する必要があります。これらのポイントを把握することで、今後の市場動向を予測しやすくなります。
1. 日経平均の大幅反発と半導体株の上昇
日経平均は前日比606.10円高(+1.49%)の41,386.80円と、高値で前場の取引を終えました。これにより取引時間中の史上最高値を更新しました。この上昇は、米国市場でのナスダック総合指数が5日連続で史上最高値を更新したことを受け、特に半導体関連株が買われたことによるものです。東京エレクトロンやアドバンテストなどの主要半導体株が市場を牽引しました。
2. ドル・円の動向
ドル・円は1ドル=161円前後で推移しています。円安が進むことで、輸出企業の収益が押し上げられるとの見方から、日本株への買いが強まっています。特に輸出関連企業にとっては、円安が追い風となっています。
3. 値上り寄与トップ銘柄
値上り寄与トップは東京エレクトロン(東エレク<8035>)で、次いでファーストリテイリング(ファーストリテ<9983>)が続いています。これらの銘柄が日経平均の上昇を大きく支えています。
市場の背景と動向
米国市場の影響
8日の米国株式市場はまちまちの動きとなりました。ダウ平均は31.08ドル安(-0.08%)、ナスダックは50.98ポイント高(+0.28%)、S&P500は5.66ポイント高(+0.10%)で取引を終了しました。特にナスダックは半導体関連株が支援し、5日連続で過去最高値を更新しました。これが東京市場にも良い影響を与え、買いが先行しました。
日本市場の動き
東京市場では、日経平均が41,000円手前でスタートした後、半導体株の上昇を背景にじりじりと上げ幅を拡大しました。これにより、前場の終値で取引時間中の史上最高値を更新しました。半導体関連株に加え、電気機器、非鉄金属、精密機器、化学、情報・通信業などが上昇しました。
一方で、自動車関連株や金融株はさえず、TOPIXは史上最高値を更新できませんでした。
注目銘柄とセクター
上昇銘柄
- レゾナクHD (3,843円, +296円)
- 古河電工 (4,103円, +192円)
- フジクラ (3,492円, +404円)
- 東京エレクトロン (37,720円, +1,680円)
- ファーストリテイリング (43,570円, +1,320円)
これらの銘柄が日経平均の上昇を牽引しています。特に半導体関連株の強さが目立ちます。
下落銘柄
- 三菱重工業 (7011)
- SUBARU (7270)
- マツダ (7261)
- 日産自動車 (7201)
- ホンダ (7267)
- 三菱自動車 (7211)
- デンカ (4061)
- 横浜ゴム (5101)
- 日立建機 (6305)
これらの銘柄は下落しました。特に自動車関連株が売られる傾向が見られます。
後場の展望
半導体株の影響
後場の東京市場でも、半導体株が日経平均を引き続きけん引することが期待されています。特に東京エレクトロンやアドバンテストなどの主要半導体関連株が注目されます。
米国市場の動向
今晩予定されているパウエルFRB議長の議会証言が注目されます。この証言が市場にどのような影響を与えるかが重要です。また、今週予定されている重要インフレ指標も市場の注目点です。
終値ベースの史上最高値更新
日経平均が終値ベースで史上最高値をしっかりと更新できるかどうかが後場の注目ポイントです。半導体株の上昇が続くか、その他のセクターがどう反応するかが鍵となります。
まとめ
2024年7月9日の後場の取引では、日経平均が半導体株の上昇に支えられ、取引時間中の史上最高値を更新しました。ドル・円の動向も注視しつつ、後場の市場の動きを見守ることが重要です。